Zoomを使ったオンライン演奏にも役に立つ「呼吸」のお話

はじめに
今回はドラムの話…ではありますが、楽器全般の話であります。テーマは「呼吸」に関して。
ただこれまで書いてきた「ドラムを叩くには呼吸が大事です!」みたいな話とも少し違います。
もう少し「楽器を合わせる事」全体に関するお話です。なので、今回の対象的には中級くらいの方がいいかなと思います。
では本題に。
Zoomから気が付いたこと
まずは前置き。なぜ今回このテーマで書こうと思ったかということ。
それはZoomを見て「ある現象」に気が付いたからです。
今回のコロナで自分でZoomを使ってみたり、他の人のZoomを見ていて思ったことがありまして、それは「会話のタイミングがかぶる」という現象。
これがおきると「どうぞどうぞ」と譲り合うわけですが。これって対面の会話だとあんまり起きないことですよね。
要するにZoomは相手の姿が見えるのに、このように「会話がかぶる」ことがよくあるということです。
おそらくですが、この原因は以下のことが考えられます。
・相手の身体の一部しか見えていない
・同じ空間にいない
要するに、われわれが会話のタイミングを合わせるのにいかに「全身でコミュニケーションをとっているか?」ということなんです。
そしてこの現象は楽器を合わせることへの理解にも役に立つのです。
楽器を合わせるということ
そして話を楽器に戻しますが。
バンドなどで楽器を人と合わせるときに、うまく合わない時があります。そんなときに「どこを見ればいいの?」って思ったことはないでしょうか。
そんな時に相手の顔や手元「だけ」を見ると上手くいかないわけです。
なぜか?というと、この「Zoomで会話のタイミングがかぶる」現象にヒントがあります。
さっきも書きましたが、「目で見える部分的な情報」だけに頼って楽器を合わせようとしない方がいいということですね。
楽器の合わせ方
ということなのでこれからコロナで急増するであろう、「オンラインで楽器を合わせる」ということは、慣れるのに大変だろうな…と思います。
まぁそれは置いておいて、この演奏のタイミングを合わせるというのは究極的には「フィーリング」「長年の付き合い」「感覚」みたいなものです。
でもそれだと話が終わってしまうので笑。対面で楽器演奏のタイミングを合わせるときのコツをひとつご紹介。
それは「肩をみること」です。
楽器に限らず、会話に関しても肩の動きというのは相手の息遣いが分かりやすい場所とされています。
会話においても、人の話を聞く仕事の人はこの肩の動きを見ているとも言われています。
これが、会話以上に身体を大きく使う楽器演奏ならなおさらのことですね。
ボーカルやドラムは動きが大きいので見ればすぐにわかりますが、もちろんギターやベース、鍵盤奏者も肩をみるとそのプレイヤーの息遣いがみれます。
一点をみつめない
ということで「肩を見ること」について書きましたが、注意点としては「肩だけをみつめない」ということですね。
要するに「肩は見るけれど、視野は広くとる」ような感覚がとても大事です。
以前に瞑想の先生にも教わったのですが、瞑想もタイプによってはこれを使います。目を閉じた時に一点だけを凝視するのではなくて、周辺の視野も使う感じですね。
…ちょっと話がそれましたが、楽器にかぎらず身体をつかう行為は、一点だけを見るということはあんまりしないように思います。
肩の方に視線は向けるけど、周辺にも目を向けて全体をぼんやりみる。そんな視線の使い方がおすすめであります。
おわりに
というわけで今回は楽器を合わせることに関してのお話でした。
ソロ演奏ではない限り、いくら個々の演奏が良くても合わないと台無しになってしまうんですね。
なので自分個人の演奏の練習と同じくらいこの「合わせる」技術が大切になってくるということです。
よければご参考までに。ではでは。